介護福祉士とはどんな資格?

介護と福祉のスペシャリストを証明する資格

介護福祉士とは、その名の通り、介護と福祉の専門知識を証明する資格です。主に、介護を必要とする高齢者や障害者が、スムーズな日常生活を送れるように、介助する役目を担っています。ホームヘルパーやサービス介助士など、数ある介護資格の中でも、唯一の国家資格となります。

確かな知識と技術を証明できる介護福祉士は、介護業界で働いている人や、介護業界を目指す人にとっては、必ず役に立つ資格と言っても過言ではないでしょう。

介護福祉士の具体的な定義とは

この介護福祉士は、1987年の5月21日に公布された「社会福祉士および介護福祉士法」を根拠法令とする、介護における唯一の国家資格です。厚生労働省によって「介護福祉士の名称を用いて、専門的知識および技術を持って、身体上または精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、ならびにその者およびその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者」と定義づけられています。

ちなみに、介護の仕事に携わる人のことを総じて「ケアワーカー」と呼ぶことがあります。しかし介護福祉士は「名称独占資格」であり、有資格者以外は介護福祉士を名乗ることができないため、注意が必要です。1987年の認定開始から、介護福祉士の資格取得者は増加傾向にあり、2015年度の資格登録者は、1,183,979人となっています。

介護福祉士に欠かせない能力とは

介護福祉士は、コミュニケーション能力が高く、リーダーシップを発揮できる人が求められます。これは介護福祉士が、日常的に高齢者や障害者の人と接するほか、管理栄養士や療法士などの専門家と連携をとることが多いという理由からです。さらに介護職員として、何人もの介護を受け持つため、これらの能力に加えて、強靭な体力も必須となるでしょう。

また、ひと口に介護と言っても、個人によって必要となる介護の度合いや種類は大きく異なります。そのため、介護者にどのような介護が必要かを素早く判断できる、観察眼を持っている人も介護福祉士には最適でしょう。細かな変化を読み取り、適切なケアができる人ほど介護福祉士に欠かせない人物なのです。