bookkeeping

簿記を取得するには

最大規模、社会的信頼度も高い日商簿記検定

簿記を学んだ方が、必ずといってよいほど取得を目指す簿記資格。現在、簿記検定には以下のものがあります。

「日商簿記検定」

主催:日本商工会議所
等級:1~4級

「全経簿記能力検定」

主催:全国経理教育協会
等級:上級・1~4級

「全商簿記実務検定」

主催:全国商業高等学校協会
等級:1~3級

日本ビジネス技能検定簿記

主催:日本ビジネス技能検定協会
等級:1~3級


このうち最も規模が大きく、有名なのが日商簿記検定です。毎年50万人を超える人がチャレンジしている人気資格で、2~4級は年に3回(2月・6月・11月)、1級は年2回(6月・11月)に試験が行われています。日商簿記検定の試験科目は、以下の通りです。

  • 1級:商業簿記・会計学/工業簿記・原価計算(所要時間:3時間)
  • 2級:商業簿記、工業簿記(所要時間:2時間)
  • 3級:商業簿記(所要時間:2時間)
  • 4級:商業簿記(所要時間:1.5時間)

日商簿記検定は原則的に全国各地の商工会議所で一斉に行われますが、各地域の事情により、受験の申し込み期間が地域によって前後する場合もあります。申し込みの際は自らの地域の試験要項をしっかり確認しておきましょう。

合格率は2~4級が40%前後。1級は狭き門!

一般の大学試験などは、合格者数に制限のある「相対評価」ですが、日商簿記には制限がありません。原則的には、1~4級まで「合計70点以上で合格」。ただし1級のみ、1科目でも10点未満(1科目は25点満点)があると、合計70点を超えていても不合格となります。極端に不得意な分野があってはダメ、ということですね。

気になる合格率ですが、平成26年2月(1級は平成25年11月)に行われた結果データをみてみましょう。

  • ・日商簿記4級:44.2%
  • ・日商簿記3級:40.9%
  • ・日商簿記2級:41.6%
  • ・日商簿記1級:10.4%

2~4級はおおむね40%前後。しかし1級になると、10人のうち1人しか合格しない難関資格となっています。その分、合格した際に上位資格といわれる税理士試験の受験資格が与えられるだけでなく、社会的な信用度も格段にアップすることになるわけです。

ちなみに、それぞれの級の受験者数をみてみますと、1級が14,330名、2級が73,679名、3級が99,368名、4級が581名となっています。難関の1級はともかくとして、4級の受験者が極端に少ないことがわかります。

実際、大半の受験者は、簿記の“基礎の基礎”といえる4級をスルーして3級から始めています。書店に行ってみても、3級や2級の参考書はズラリと並んでいるのに、4級に限定した参考書はほとんどなく、スクールや通信講座に関しても「3級から」というところがほとんどです。

中には4級も3級もスルーして2級からチャレンジする人もいますが、これまで経理事務の経験がなかったり、簿記や会計に関する授業を受けていない人は、3級からチャレンジするのがよいでしょう。

簿記の勉強と言ってもレベルによって違いますし、自分にあったレベルを見定めるためにも、一度講座の資料を取り寄せ見せて行くのもいいでしょう。