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社労士になるには

試験を受けるためには「受験資格」が必要

当然ながら、社会保険労務士になるためには試験をパスする必要があります。なおかつ「勉強はバッチリ!どんな問題が出ても大丈夫!」というだけではいけません。実は、社会保険労務士の試験を受けるためには、受験資格が必要だからです。

受験資格は、「学歴」「実務経験」「厚生労働大臣の認めた国家試験合格」の3つに関するものの中から、いずれか1つに該当していることが求められます。一部抜粋して、以下ご紹介しましょう。

まず「学歴」では、「大学や短期大学、もしくは高等専門学校(5年制)を卒業した者」で、専攻の学部・学科は問いません。大学では「学士の学位を得るのに必要な一般教養科目の学習が終わった者」と定義づけられています。

「実務経験」は、「公務員として行政事務に従事した期間が通算して3年以上」「社会保険労務士もしくは社会保険労務士法人、または弁護士もしくは弁護士法人の業務の補助の事務に従事した期間が通算して3年以上」などです。

「厚生労働大臣の認めた国家試験合格」には、司法書士試験や税理士試験、労働安全コンサルタント試験、国税専門官採用試験、気象予報士試験など多数あります。

詳しくはコチラのページで説明しております。

受験資格について

また、一定の業務に決められた期間以上従事している場合など、特定課目で試験が免除される制度もあります。その制度や受験資格の詳しい内容が知りたい場合は、全国社会保険労務士連合会試験センターのホームページで確認しましょう。

狭き門に受験者殺到。女性合格者も多数

一定の要件を満たすことで、年齢や性別、職歴、国籍に関係なく誰でも試験を受けることができる社会保険労務士試験。年に1回、行われています。

平成25年の受験者数は49,292名。そのうち、2,666名が合格しました。合格率は5.4%。合格を目指す方にとっては、身が引き締まる数字です。過去5年間をみても、若干の増減はあるものの、受験者数は約5万人、合格率は7~8%で推移しています。

合格者の属性はどうなっているのか?平成25年のデータを紐解いてみると、男女別では男性が64.3%、女性が35.7%。意外と女性の合格者も多いことがわかります。職業別で最も多いのは、「会社員」で53.3%。「無職」「公務員」「団体職員」と続きます。全体のおよそ7割が、仕事と試験勉強の両立を図っていた結果となりました。

年齢別では、約7割が35歳以上となっています。資格の中には、学生が就職活動を有利に進めるために取得するものも多々ありますが、社会保険労務士試験は「社会人が受ける試験」という意味合いが強いといえます。社会保険や労働保険に関係するポジションについて働いている方はもちろん、実際に社会に出て働く経験そのものが、社労士としての知識がスムーズに吸収できる土台になるといえそうです。