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中小企業診断士 よくある質問①

中小企業診断士の資格を大学生の間にとると就職に有利ですか?

新卒の入社試験では、全員が「職務経験が無い」状態です。
つまり資格の取得者は、「経験が無くても知識を保有している」という点では
大いに自己アピールが可能であり、即戦力として期待されます。

中小企業診断士は、経営に関する様々な知識を有していることを証明する資格なので、
企業からのニーズも非常に高く「中小企業診断士資格者優遇」と記載された求人募集もあるほどです。

名前が示す通り、中小企業診断士は「中小企業に対する経営コンサルタント」の専門家ですが、
資格の勉強をする過程でも学べることはとても多く、ビジネスマンとしての能力をアップさせる効果も期待できます。

近年は不況の煽りで倒産する企業が後をたたないので、経営のノウハウや知識を備えている診断士の需要が年々高まっています。
新卒採用に限らず、キャリアアップや転職に関しても有利に働く事は間違いないでしょう。

資格を取得して、中小企業向けのコンサルティング会社への就職を希望する場合は、「単独で仕事が出来るか」と言う点を重視されます。
資格保有者の中でも、営業からコンサルティング実施までを行える総合力のある人材こそが就職に有利であると言えます。

一般企業へ就職を志望する場合、中小企業診断士の資格が不利になる事はありませんが、
一般企業が新卒からコンサルタントを募集する機会がそもそもあまりありません。
したがって、中小企業診断士の資格を持っているからといって、大きく有利に働くと言うことは困難です。

さらに中小企業診断士の資格は、その取得の難しさから潜在能力の高さを評価される事も多いですが、
ごく稀に志望企業の面接官が診断士という資格や言葉をあまりよく知らないケースもあり、過信は禁物です。

中小企業診断士は合格率数パーセントの難関資格です。「就職を有利にしたい」と言う理由だけで取得しようと試みても、
モチベーションが続かずに挫折してしまう可能性が高いです。長期的な視点をもって、取得の目的を明確にハッキリさせておきましょう。


就職する上で、資格を持っていると優遇される企業はありますか?

中小企業診断士の資格が優遇されやすい場は、コンサルティング会社でしょう。

コンサルティング会社と一口に言っても、様々な種類があります。

コンサルティング業界は主に5タイプにわかれます。
1)戦略系コンサルタント
トップマネジメントレベルの問題解決を生業としているのが戦略系のコンサルトです。
「○○の新規参入戦略」といった、抽象的なものが多く、テーマが大きいものを得意とします。
少人数によるコンサルティングスタイルですすめることが多く、採用枠は限られています。
高い論理構築力と人間関係力が問われるため、狭き門となっています。

2)総合系コンサルタント
会計事務所系と呼ばれているところです。
戦略や人、ITから業務プロセスなど、非常に幅広い領域別での専門コンサルタントを抱えています。
総合的にクライアント企業の変革をサポートできるところが売りです。
採用枠も多く、たくさんのポジションが用意されていますので、魅力的なコンサルティング業界と言えるでしょう。

3)IT系やベンダー系コンサルタント
IT系は、システムそのもののコンサルティングに加えて、ビジネスコンサルティング領域など、企業改革を実現する能力を獲得したグループのことを指します。
ベンダー系といわれるものは、ソフトウェアの開発が生業のところを指します。
自社製品をクライアントに導入するにあたってのシステムのコンサルティングや業務の改革などを手がけることもあるようです。
いずれも採用枠、ポジションともに幅広くあります。

4)国内系コンサルタント
外資コンサルティング会社が、チームを組みプロジェクトでコンサルティングを行うことと大きく違い、個人の能力が問われます。
特徴は、ひとりのコンサルタントがコーチ形式で複数の会社を見るというスタイルです。
また、企業研修が収益の大きな柱になっていることも特徴のひとつです。
中小企業の経営者をターゲットにすることが多く、人間力、体力、度胸、個人事業主としてのセンスなどが問われます。
将来独立を考えている方にオススメです。

5)特化系コンサルタント
ある領域にだけ特化したコンサルティングを提供します。
主に「人事・年金」といったビジネス機能に特化するものと「小売、医療業」といった業界に特化するものなどがあげられます。
採用においては、コンサルタント業務の経験者を中心とした中途採用が一般的のようです。

このように、中小企業診断士の資格を活かしやすい場は、コンサルティング会社と言えます。
ただし、中小企業診断士としての知識は、企業内での企画・立案や計画実行していく中で活かすことが出来るので、
そのような意味では、さまざまな業界において活躍の場はあると言えるでしょう。