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プロジェクトマネージャ(PM)とは

情報システムの開発プロジェクトの責任者で、プロジェクト計画の作成、業務の遂行に必要な人的・物的資源の調達、プロジェクト体制の確立及び予算・納期・品質などの管理など、プロジェクトを円滑に運営する者が受験の対象となります。プロジェクトを確実に成功に導き、プロジェクトメンバーを成長させるマネージャを目指す人に、最適の資格と言えるでしょう。

試験は、情報システム業界の資格の中でもかなりの難関です。技術系の資格では弁理士・技術士とともに3大難関資格に入る資格といっても過言ではありません。当然ながら試験は、高度の情報処理技術者試験に分類されます。

以前は27歳以上の方や職務経歴書などの提出書類を要する資格だったのですが、現在はこうした条件は撤廃され、誰もが受験できるようになりました。ただし、繰り返しになりますが、この「プロジェクトマネージャー試験」の合格率は全体の6,7%。ITストラテジスト、システムアーキテクトの合格率が平均して14%前後であるのに対し、ほぼ半分以下の合格率となります。少なくとも2年以上の勉強期間が必要です。

役割と業務

情報システム又は組込みシステムのシステム開発プロジェクトの責任者として、当該プロジェクトを計画、実行、管理する業務に従事し、次の役割を主導的に果たすとともに、下位者を指導します。

  • (1)必要に応じて個別システム化構想・計画の策定を支援し、策定された個別システム化構想・計画に基づいて、当該プロジェクトの実行計画をプロジェクト計画として立案する。
  • (2) 必要となる要員や資源を確保し、プロジェクト体制を確立する。
  • (3) 予算、工程、品質などを管理し、プロジェクトを円滑に運営する。
    進捗状況を把握し、問題や将来見込まれる課題を早期に把握・認識し、適切な対策・対応を実施することによって、プロジェクトの目標を達成する。
  • (4) プロジェクトの上位者及び関係者に、適宜、プロジェクトの実行計画、進捗状況、課題と対応策などを報告し、支援・協力を得て、プロジェクトを円滑に運営する。
  • (5) プロジェクトの工程の区切り及び全体の終了時、又は必要に応じて適宜、プロジェクトの計画と実績を分析・評価し、プロジェクトのその後の運営に反映するとともに、ほかのプロジェクトの参考に資する。

期待する技術水準

プロジェクトマネージャの業務と役割を円滑に遂行するため、次の知識・実践能力が要求されます。

  • (1) 組織運営及びシステム全般に関する基本的な事項を理解している。
  • (2) 個別システム化構想・計画及びプロジェクトへの期待を正しく認識し、実行可能なプロジェクト計画を立案できる。
  • (3) 前提・制約条件の中で、プロジェクトの目標を確実に達成できる。
  • (4) 要員・資源・予算・工程・品質などを管理し、プロジェクトの全体意識を統一して、プロジェクトを運営できる。
  • (5) プロジェクトの進捗状況や将来見込まれるリスクを早期に把握し、適切に対応できる。
  • (6) プロジェクトの計画・実績を適切に分析・評価できる。また、その結果をその後のプロジェクトの運営に活用できるとともに、ほかのプロジェクトの参考に資することができる。

★試験時間・出題形式・出題数(解答数)

午前Ⅰ 午前Ⅱ 午後Ⅰ 午後Ⅱ
試験時間 9:30~10:20 10:50~11:30 12:30~14:00 14:30~16:30
出題形式 多肢選択式 多肢選択式 記述式 論述式
出題数 出題数:30問 出題数:25問 出題数:3問 出題数:2問
解答数 解答数:30問 解答数:25問 解答数:2問 解答数:1問