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ITパスポート試験(IP)とは?

ITパスポートとは、一体どのようなものなのでしょう? 「IT」とは、Information Technologyの略で、日本では読んで字のごとく、「情報技術」と訳されます。コンピュータやデータ通信に関する技術を総称する用語です。「パスポート」は、読んだままの意味合いで、国が発行する証明書、を示していると思われます。

ITパスポート試験とはつまり、IT力を証明するための国家試験です。平成21年4月から新たに情報処理技術者試験に追加されました。国家資格ですので、これからも引き続き、多くの企業や教育機関で取得が推奨されていくことでしょう。

社会基盤を作っていくための情報技術

今や情報技術は、社会基盤の一翼を担っています。社会人として働いている人はもちろんですが、これから社会に出ようとする人も、業種・職種を問わずあらゆる企業や組織において、ITに関する基礎知識が必須となっている現状は、理解なさっていることでしょう。

時代に合わせて変化を遂げる情報技術、これをきちんと活用できる人材を育てていくことは、社会全体から見てもとても大切なことです。こうしたスキルを持った人材の広がりは、日本全体のIT活用能力を高めることにつながりますし、試験の目的にもそのようにあります。

たとえば、事務の現場を見てみましょう。事務の仕事などでよく使われている Excelでは 、VBA といってプログラムを組むことにより、作業を自動化する技術が含まれています。しかし、こうしたプログラムを使いこなせる人はほんの一握り。事務職に携わっていても、表面的な使い方しか出来ない人がほとんどです。しかしこれらを、現場で働くもっと多くの人が使いこなすことができたならどうでしょうか?
各人の仕事の効率やレベルは格段にあがり、現場の作業はさらにスムーズに進んでいくはずです。

国が情報技術を推奨する理由

国民のIT能力の基盤が高まることで、普通の人でもプログラムを作ることなどが可能になり、日本経済全体のITリテラシー(情報活用能力)が自然に高まっていく。そうすれば、国全体が活性化され、発展につながっていきます。これが国の狙いでもあるのです。

繰り返しになりますが、ITはすでに私たちの社会の隅々まで深く浸透し、どのようなビジネスにおいても必要不可欠なものとなっています。だからこそ、ITパスポートの資格を有していれば、事務系・技術系、文系・理系を問わず、企業の即戦力として、今後はますます強く求められるようになるでしょう。