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応用情報技術者とは

応用情報技術者とは、独立行政法人「情報処理推進機構」(IPA)が主催、経済産業大臣が認定する国家資格「情報処理技術者試験」の区分の中の一つです。

平成21年4月、情報処理技術者試験制度の大幅改正が行われ、旧ソフトウェア開発技術者の後継資格として、新たに試験区分に追加されました。IT業界への登竜門として人気のある「基本情報技術者試験」の、さらに上位に位置付けられています。ソフトウェア開発技術者の後継資格ということで、これから多くの企業や教育機関で取得が推奨されていくことでしょう。

ITの基本的知識・技能を有するかを問う「基本情報技術者」は、主に学生や新人を対象にしていましたが、応用情報技術者では、ある程度の業務経験を積み、IT技術や企業活動に関する深い知識を持つに至った者を対象としてます。受験者の平均年齢29~30才と、業務経験5~6年ほどの中堅のプログラマーやシステムエンジニアが受験者の中心となっているのです。

基本情報技術者を取得した人、情報システムの分野においてリーダーを目指す人は、ぜひとも取得しておきたい資格であると言えるでしょう。

対象者

応用情報技術者の対象者は、「高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」と記載されています。

役割と業務

応用情報技術者の概要は以下の通りです。

  • (1) 需要者(企業経営、社会システム)が直面する課題に対して、情報技術を活用した戦略を立案する。
  • (2) システムの設計・開発を行い、又は汎用製品の最適組合せ(インテグレーション)によって、信頼性・生産性の高いシステムを構築する。また、その安定的な運用サービスを実現する。

情報技術を活用した戦略立案やITサービス等の業務で、情報技術を利用した戦略立案に参加したり、システムの設計・開発や製品の最適化を独力で担当し、信頼性の高いシステム構築や、運用サービスを実現します。

期待する技術水準

1 応用情報技術者には、情報技術を活用した戦略立案に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求されます。

  • 経営戦略・情報戦略の策定に際して、経営者の方針を理解し、経営を取り巻く外部環境を正確に捉え、動向や事例を収集できる。
  • 経営戦略・情報戦略の評価に際して、定められたモニタリング指標に基づき、差異分析などを行える。
  • 提案活動に際して、提案討議に参加し、提案書の一部を作成できる。

2 システムの設計・開発・運用に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求されます。

  • アーキテクチャの設計において、システムに対する要求を整理し適用できる技術の調査が行える。
  • 運用管理チーム、オペレーションチーム、サービスデスクチームなどのメンバとして、担当分野におけるサービス提供と安定稼働の確保が行える。
  • プロジェクトメンバとして、プロジェクトマネージャ(リーダ)の下でスコープ、予算、工程、品質などの管理ができる。
  • 情報システム、ネットワーク、データベース、組込みシステムなどの設計・開発・運用・保守において、上位者の方針を理解し、自ら技術的問題を解決できる。

 

試験時間・出題形式・出題数(解答数)

午前 午後
試験時間 9:30~12:00(150分) 13:00~15:30(150分)
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 記述式
出題数 出題数:80問 出題数:11問
解答数 解答数:80問 解答数:6問