食品栄養に関する資格は何がある?

栄養に関する資格は栄養士だけじゃない

栄養士や管理栄養士に限らず、食品栄養に関する資格は数多く存在します。

食育インストラクター

食育インストラクターは、「NPO法人食育インストラクター協会」が認定する民間資格です。食事を通じて人を育てる「食育」の知識に加え、正しい献立作成の方法や、旬の食材を選ぶ方法など、食や栄養に関する広い知識を求められます。中でも、学校や保育園で栄養指導にあたる栄養士には、とても役に立つ資格となるでしょう。資格の知識を生かして、食事の大切さやテーブルマナー、地域の食文化などを子ども達に教えることができます。

家庭料理技能検定

学校法人「香川栄養学園」が実施している家庭料理技能検定(料検)とは、その名の通り、家庭料理に関する知識と技能を問う検定試験です。合格するためには、食卓の整え方や料理の盛り付け方、調理機器の使用方法など、家庭で料理を作る実践的な知識や技術を求められます。検定には、魚の下処理や大根のかつら剥きなどの実技試験も行われるため、調理技術も必須となるでしょう。とくに栄養士の中でも、料理教室を開業したい人や、調理業務のある職場で働いている人には最適の資格です。

野菜ソムリエ

野菜ソムリエとは、日々の食生活に欠かせない野菜や果物に関する資格です。様々な野菜の栄養素や品種はもちろんのこと、調理方法や栽培方法、流通ルートにいたるまで、幅広い知識が欠かせません。野菜ソムリエは元来、青果販売に関わる人のために作られた資格ですが、栄養士の仕事にも役立てることができるでしょう。医療機関や福祉施設で、患者や高齢者の栄養指導にあたる栄養士におすすめの資格です。

惣菜管理士

惣菜管理士は、スーパーやコンビニでもお馴染の「お惣菜」に関する専門知識を証明する資格です。試験に合格するためには、惣菜の調理加工方法や包装方法、食品の冷凍する技術などが必要となります。この資格は、食卓には欠かせない惣菜の質を向上させる目的で、一般社団法人「日本惣菜協会」によって作られました。栄養士の中でも、食品メーカーで商品開発をする人や、献立作成に従事する人にぴったりの資格でしょう。

食品栄養に関する資格は、ほかにも介護食の専門に扱う「介護食士」や、日本食の知識を証明する「和食マイスター」など、数多く存在します。資格を持つことで、栄養士としての職域が広がりやすくなるほか、就職や転職にも有利となるでしょう。